今日の株式市況
19日後場の日経平均株価は前日比108円高の9,232円。TOPIXは同6ポイント高の764ポイント。騰落銘柄数は値上がり1,096銘柄、値下がり411銘柄、変わらず174銘柄。日経平均は5月2日以来約4カ月半ぶりの高値を付けた。日銀が資産買入等の基金の増額など金融緩和策を強化したことが好感された。金融セクターや不動産株が切り返したほか、ドル・円の上昇もあって上値の重かった景気敏感株が上げ基調を強めるなど相場が好転した。国内投信のファンドマネジャーは「日銀の決定は既存の政策を拡充しただけなので、個人的にはFRBによるQE3を受けたときのような買いの勢いに違和感を覚える。さらに上となるとドル・円が79円台では物足りない」と指摘している。
前日の米国市場
18日の米国株式は、NYダウが前日比11ドル高の1万3,564ドルと反発、ナスダック総合指数は小幅安の3,177ポイントと続落して取引を終了した。出来高概算はニューヨーク市場が6億3,271万株、ナスダック市場が16億7,078万株だった。株価が高値圏で推移するなか、9月のNAHB(全米住宅建設業者協会)住宅市場指数が40ポイントと市場予想の37ポイントを上回ったことを好感。NYダウは反発となったが、利益確定の売りも出るなど方向感が出づらい展開となった。NYダウ採用銘柄では、食品大手のクラフトや外食大手のマクドナルドなどが物色された。NY外国為替市場でドル・円は78円80銭(NY市場の前営業日終値は78円71銭)、ユーロ・円は102円81銭(同103円24銭)で取引を終えた。
業種・個別株動向
業種別(東証33業種)株価指数は値上がり29。値下がり4。海運、輸送用機器、電力・ガスが値上がり率上位。値下がりは鉱業、空運、情報・通信、陸運のみ。商船三井<
9104>など海運株が値上がり率トップ。中部電<
9502>など電力株も継続物色された。野村<
8604>など証券株や、第一生命<
8750>など保険株も買いが優勢となった。東建物<
8804>など不動産株も堅調。円高修正を背景に、ホンダ<
7267>など自動車株や、TDK<
6762>などハイテク株も上昇した。半面、国際帝石<
1605>など資源開発株の上値は重かった。JR東日本<
9020>など電鉄株も軟調。NTT<
9432>など情報通信株も弱含みで推移した。個別では、価格カルテルで公取委による立ち入り検査が報じられ、レンゴー<
3941>は戻りの鈍い展開が続いた。ほか、日電硝子<
5214>、ANA<
9202>、ソフトバンク<
9984>などがさえない。
新興市場・IPO
新興市場で日経ジャスダック平均株価は5日続伸。TYO<
4358>、インスパイア<
2724>、ピーエスシー<
3649>などが値上がり率上位。半面、IRジャパン<
6051>、ARM<
8769>、パレモ<
2778>などは売られた。
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